走行中でもワンセグテレビが表示されるようにする

純正ナビは、純正というだけあっていろいろなメリットがあります。
半ドアのまま走り出そうとすると教えてくれたり、給油を教えてくれたりします。
逆に、安全に関することはメーカー主導の仕様になっているため、ユーザーにとってはデメリットと感じることもあります。
私が感じたデメリットは、走行中にテレビが音声のみになることです。
走行中に、ドライバーが注視しないようにするためだということは分かるのですが、解釈によってはナビも同罪だと思うので、走行中でもナビ画面が表示されるなら、テレビ画面も表示させておけば良いと思うんですけどね・・・
でも、やはりメーカー側の責任もあるので、走行中にはテレビ画面を見せないようにするのが妥当なんでしょうね。

走行中にテレビ画面が表示されること自体は違法ではありませんので、自己責任において、走行中でもテレビ画面が表示されるようにしました。
ここでは、部品の手配から順を追って紹介します。

手順は以下の通りです。
  1. 部品(端子)を用意する
  2. ナビを取り外す
  3. 目的を確認する
  4. 追加する配線を用意する
  5. コネクターの配線を加工する
  6. 元に戻す
  7. 確認する

部品(端子)を用意する

結果的に一番時間のかかった行程です。
当然あるだろうと思って行ったホームセンターには無く、ネットで探しても見つからなかったのです。
ある意味、「顔面蒼白」気味になりました。
簡単に見つかると思っていたので・・・

数日後、VOXYの件で修理工場に行った時、端子が見つからないことを話すと、「ありますよ」と軽く言われたのです。
1,000円程度のキット購入も考えていたのですが、せめてコネクターを部品として入荷できないかを聞こうとしただけなので、まさか工場の事務机の引き出しに入っているとは思いもしませんでした。
そんな流れで私は端子を用意することができました。

<追記>
手に入ってからこそ、気楽に検索していると、なぜか見つかりました。
探している時に、どうしてこのサイトが出てこなかったのだろうと思います。
そのサイトとは、配線コム(http://www.hi-1000.com)です。
風船太郎(http://www.2000taro.com)のURLに似ていますね。

ページトップへ

ナビを取り外す

ナビ周りの中央パネルは、「各種取り外し(分解)」で紹介していますので、こちらを参考にして下さい。
パネルを外すと、ナビが剥き出し状態になります。
矢印を示しておきましたが、4つのネジを外すとナビが外れます。

左上のネジにアース線が挟み込まれています。
ネジを外さなくても、緩んだ段階で外すことができます。

外したアース線はジャマですので、私は、パネルを外すことによって現れた穴に引っ掛けました。
その後の作業にも全く支障がないほど、ちょうど良い場所ですね。

ネジを外したら、ナビ本体を手前に引き出します。
ナビの背面には、いろいろなコネクターが接続された状態ですので、決して勢い良く引き出さないようにしましょう。
引き出せるのは、だいたいこれくらいだと思って下さい。

あとは、ナビの背面に接続されているコネクターをすべて外すだけです。
ただ、やりにくいことは確かです。
私は、左手でナビ本体を支え、右手でコネクターを外しました。
コネクターは、抜け止めを押さえながら抜けば良いので問題なく外せましたが、ラジオアンテナだけは時間がかかりました。
これまで何百回も外した経験のあるラジオアンテナですが、まだまだ苦手ですね・・・

コネクターをすべて外したナビ背面はこんな感じです。
ちなみに、ナビを外した車両側はこんな感じです。

ページトップへ

目的を確認する

作業の前に、どのような作業をするのか確認しておきます。
車両側の配線を切断するため、できるだけ間違いの無いようにしましょう。
(もし間違えてしまっても、その線を繋ぐ手はあります)

ターゲットは5ピンコネクターです。
写真のような形状で。5ピンと言いながら3本しか配線されていないのが特徴です。
この向きだと、一番右から順にが1番・2番と数え、以下の役割を持ちます。
1番ピン(灰色): パーキングブレーキ信号
3番ピン(紫色): 車速パルス信号
5番ピン(白色): リバース信号

このコネクター配線を加工します。

では、目的とする回路(配線図)を紹介します。
図の中にスペースがあったので、そこに手順を示してしまいました。
経験上ですが、社外の一般的なナビの場合、パーキングブレーキ線をアースに落とすことで、走行中であっても停車していると勘違いし、ナビの操作やテレビ画面の表示ができるようになります。
今回扱うのは純正ナビですので、これまでと少し勝手が違い、もうひと工夫が必要です。
その工夫というのが、すでに手順にも図にも示してありますが、メーカーのテスト用端子であろう4番線をアースするというものです。
1番線も4番線もアースするので、2本まとめてアースするというやり方で実現することにしましょう。

ページトップへ

追加する配線を用意する

手順2で、空いている端子に配線を追加するのですが、その配線は用意されていませんので、自分で用意することになります。
そのための端子が、私の場合、偶然にも手に入ったので、その端子を使って配線を作成しました。

ページトップへ

コネクターの配線を加工する

では、順に加工して行きましょう。
と、思ったのですが、加工しようとすると、配線をまとめるための覆いがジャマになっています。
作業のジャマですので、私は、裂け目を入れるように切りました。
作業スペースを確保するための加工というものですね。

手順1: 1番線を切断

個人的な性格の問題なのですが、すでに動作している機器の配線を切断するのは気が引けます。
しかし、しなければならない作業ですので、迷いを断つためにも最初に切断しました。
後から接続し直すことも可能であることも、最初に切断しようと思った理由です。
後で何ともならない作業であれば、ギリギリまでやらないのですが、今回の場合は、必要になるまでのどのタイミングでも構いません。

切断した線のコネクター側は、これからの加工で使用しますので、そのままで結構なのですが、車両側に関しては、もう触りませんので絶縁しておきます。
私は、テープを巻きました。

ページトップへ

手順2: 4番線を追加

注意事項があるので、コネクター裏面の写真を撮りました。
カバーを外して撮ったので分かるかと思いますが、注意するのは、端子を差し込む時の向きです。
私が間違えたため、このような説明に変更した訳です。

他の端子の向きと同じ向きで差し込みましょう。

ページトップへ

手順3: 1番線を4番線に接続

1番線と4番線をそれぞれ別々にアースしても良いのですが、せっかくお互い近くにあるので、1つにまとめてからアースすることを考えます。

使うのは、写真に赤く写っていますが、配線を1つにまとめるアレです。
おそらくペンチが必要ですが、これで配線が1本になります。

今回は2本を1本にする使い方をしていますが、1本を2本にする使い方の方が多いような気がします。

ページトップへ

手順4: 4番線をアース線に接続

先ほどの手順で1つになった配線をアース線ともう一度接続します。
という訳で、もう一つコネクターが必要になりますね。

ナビを外す時、左上のネジに共締めされていたのがアース線ですので、このアース線に接続します。
アース線を、また元の位置に接続することを前提に作業したので、この接続場所は、無理の無い程度に車両寄りの位置です。
簡単に言うと、見えているアース線の先端からできるだけ遠いところです。
そうしないと、コネクターを接続すると、おそらく左上に届きません・・・

ページトップへ

手順5: 加工部分を仕上げる

手順5は、手順としては無いのですが、加工の後片付けは必要ですので、追加しました。

加工前に、配線を出すために覆いを裂いたのですが、配線の加工はもうしないので、これを仕上げます。
私は、相変わらず、テープでグルグル巻きにしました。
誰がやっても、同じような結果が得られると思います。

ページトップへ

元に戻す

メインの加工が終了しましたので、ナビを元に戻しましょう。
やり方は簡単で、ナビを外した手順と全く逆の手順で進めるだけです。
外したすべてのコネクターをナビに接続して、ナビを車両に取り付けるだけなのですが、私はラジオアンテナを接続し忘れました。
くれぐれも、元に戻すことを甘く見ないようにしましょう。

ページトップへ

確認する

では、確認しましょう。

この作業では、走行中でもワンセグテレビが見れるように配線を加工しましたが、実際に走行しないとその確認ができません。
私の確認方法ですが、ナビにワンセグテレビを表示させておいてから走り出そうと思ったのですが、期待とインパクトを考えて、走行中にナビからワンセグテレビに切り替える方法にしました。

実際に試みてみましたが、この方法で、「キター!!」感を強く感じました。

今回は、走行中にワンセグテレビが見れるようにすることを目的としていましたが、走行中にできなかった「iPodのプレイリスト変更」もできるようになりました。

ページトップへ

2013/09/21