油外収益を考える

「はじめに」において、油外収益の重要性を説明しましたが、どのように油外を稼げば良いのでしょうか?
では、 ガソリンスタンドで取り扱っている燃料油以外の商品をいくつか挙げてみましょう。

はじめに、燃料油の次に販売量が問われるエンジンオイルがあります。
交換作業を伴う商品では、オートマチックフルードやバッテリーなどがあります。
他にエンジンルームの中には、交換も補充もオススメできるラジエター液やブレーキフルード、パワステフルードなどがあります。
補充だけで済むケミカル類と言われるウォッシャー液やバッテリー液などもあります。
部品交換で済むものでは、エアフィルターやラジエターキャップ、ランプ類などがあります。
車外では、すぐ見えるタイヤやワイパーなどがあります。
ブレーキパッドなど高い工賃の取れる商品もあれば、エアコンガスなどの季節商品もあります。
燃料油タンクから注入する水抜き剤や添加剤、最近あまり見なくなりましたが、芳香剤を置いてあるスタンドもあります。
スタンドによっては空気圧調整や窓拭きでお金をとるところもあれば、車を販売しているところもあります。

これらの商品を定期的に購入してくれるお客様を固定化できれば油外収益は安定します。
利益率は商品によって違いますし、お店によって販売コストも違います。
では、利益というものを考えましょう。
利益 = 売り上げ ー コスト
簡単な数式ですが、とても奥の深い式です。
もうお分かりの方は多いと思いますが、利益を上げるためには、売り上げを増やすかコストを減らすしかありません。もちろん両者を実現することが理想です。
少し掘り下げて、売り上げというものを考えましょう。
売り上げ = 客数 × 客単価
売り上げを増やすには、客数を増やすか客単価を上げれば良いことが分かります。もちろんこちらも両者を実現することが理想です。
客数に関しても考えてみましょう。
客数 = 既存客数 + 新規客数 ー 流出客数
新規のお客様を増やすことも必要ですが、他店へ流れるお客を減らすことも必要であることが分かります。
新規のお客様を増やすことばかり考えているスタッフを知っていますが、やはり他店へ流れるお客のことを蔑ろにしています。
他店へ流れるには理由がある訳で、単に他地域へ引っ越しただけなら良いのですが、そのスタンドが気に入らなくなったのであれば、スタンドの雰囲気を良くするためにも原因を追及するべきです。地域密着型であるため、良い口コミなら良いのですが、そうでないなら尚更です。
新規のお客様だけでなく、最近見なくなったお客様がいないかどうか、スタッフ間での情報交換が必要です。

客単価は、商品の平均単価という考え方が必要なのですが、スタンドで取り扱っている商品金額にはかなりの幅があるため、それぞれの分野で分けて考えた方が良さそうです。


これらを踏まえて油外収益を上げる方法について、項目別に考えていきましょう。
直接的な方法もあれば、間接的な方法もありますので、1つ1つ私なりの見解をまとめていきます。