iOS7からデザインが大きく変わりました。
所謂フラットデザインと言われるものですが、ボタンなどの画像で表現していたものの多くが廃止され、プログラムによって色付けされたものが表示されるようになったのです。
文字が色付けされるのは当然なのですが、同じ画像でもアプリによって違う色で表示されています。
基本となるマスク画像が用意してあるますので、それに色を付けてアプリで使うという形になったのです。
アプリ開発者にとっては、自分が作るアプリですから、自分好みの色にすることができますが、使う側にとっては、好みでは無い場合もあるわけです。

Anemoneでは、ユーザーインターフェイスの色付けも弄ることができます。

Tint Filter Settings

色合いフィルターの設定です。
兎にも角にも、色合いを弄るなら、この色合いフィルタの設定をしている必要があるようです。

Key & Type

Key	TintFilter
Type	<dict>

Tint Policy

色合いがホワイトリストやブラックリストに基づき許可するかどうかを指定します。

Key & Type

Key	policy
Type	<string>

デフォルトは「blacklist」ですが、適用させない個々のアプリを設定するには「whitelist」とします。

Bundle Identifiers

上記 Tint Policy の設定に基づきます。

Key & Type

Key	BundleIdentifiers
Type	<array>

whitelistに列挙するアプリのBundleIDを配列で定義します。

Tint Color Settings

CSS互換色の文字列として値を持つ辞書に、各ビューを着色する色を指定します。

Key & Type

Key	TintColors
Type	<dict>

キーは、変更したいUIViewタイプのクラス（スーパークラス）です。
各クラスは以下のとおりです。

class とその説明

Class	説明
UIView	すべての色合い
Global	UIViewのエイリアス
UITableView	テーブルビュー（設定アプリなど）
UISwitch	トグルスイッチの枠
UISwitchThumb	トグルスイッチのツマミ
UISegmentedControl	セグメント化されたボタンのフレーム
UISegment	セグメント化されたボタン
UINavigationBar	ナビゲーションバーに表示される要素
UIToolbar	ツールバーに表示される要素
UISlider	スライダー
UIStatusBar	ステータスバーに表示される要素
UIButton	ボタン
UITextField	テキストフィールド

やってみた

キーの紹介だけでは分からないので、自分の確認のためにやってみました。
基本的な記述は、こんな感じです。

<dict>
　<key>TintFilter</key>
　<dict>
　　<key>policy</key>
　　<string>blacklist</string>
　　<key>BundleIdentifiers</key>
　　<array />
　</dict>
　<key>TintColors</key>
　<dict>
　　<key>クラス</key>
　　<string>色</string>
　　<key>クラス</key>
　　<string>色</string>
　　　　　　・
　　　　　　・
　　　　　　・
　</dict>
</dict>

このInfo.plistさえあれば、クラスと色を指定するだけでOKってことですね。
これを基に、いろいろなクラスをオレンジ色にしてみました。

基本となる Info.plist はこちら
　ー＞　boke_a_color_base.zip

全体

ユーザーインターフェイス全体の色を色付けします。
こんな感じでした。

ロック画面から、いきなりステータスバーに表示されるものがオレンジ色になっていました。

ホーム画面でもオレンジ色ですね。
ここで気づいたのですが、色付けを指定できるのはメリットもデメリットもありますね。
気づいたのはデメリットの方です。
ステータスバーに表示されるものは、壁紙などの背景色によって表示色が白や黒に変化します。
しかし、色を指定すると、背景に関係なく色が固定されます。

どうやら、クラスを個別に指定する方が良さそうですね。

このサンプルはこちら
　ー＞　boke_a_color_UIView.zip